みなさんへ。
暑いね。元気?
スドのこと書きます。
少し長いよ。
あいつがいなくなって一ヶ月になります。
まだ僕らは「いなくなった」という表現しかできません。現実だと理解していても心が認めていないのです。
そしてやっぱり信じられないという想いがある。毎日携帯が鳴るのを待っている自分がいます。
この一ヶ月間長いのか短いのかもわかりません。ただ僕らは務めて考えないようにしてきました。
働いて働いて疲れることを求めていました。
でも部屋に帰ればこれまでの音源を棚から出しスドの音を探していました。
音を聴けばあいつがいていろんなことを思い出させてくれました。
僕はあいつと中学から一緒です。
初めてバンドを組んだ時も一緒。
高校は違ったけどその間もバンドは一緒。
それから別れて僕は弾語りにあいつは放浪したり地元で尊敬する人たちと音をだしたりしていました。
数年離れて僕はあいつを東京に呼びました。一緒に演らないかと。
そしてまたバンドで一緒になりました。
数年やってそのバンドは解散しました。その時あいつは悔し泣きをしました。
それからそれぞれが東京でバンドをやっていました。
僕のバンドはベースレスでした。
やっちゃんと知り合ってスタジオで遊ぶことになりました。
僕はやっぱりスドを呼びました。
すげー上手くていい奴らと音を出さないかと誘ったのです。
それがベンベナッツでした。
4人は目標に挑むということを繰り返しました。
いい事ばかりじゃなかったけどほとんどがいい事でした。
活動休止になり4人はベンベナッツの看板を背負ったまま各々の活動をしていました。
何度か再開を考えたのですがタイミングが合いませんでした。
活動休止が2年になろうとしている今年スドの体調が悪くなっていました。
ガッツが心配してメンバーや仲間に知らせてくれました。
やっちゃんが会いに行きました。
次に僕が会いに行きました。
その時あいつと随分長い時間話ました。
僕とあいつは言わば幼馴染。ツアーの時でさへ照れ臭くてあまり会話しないのだけれど
この時だけはたくさんたくさん話をしました。
田舎や体調や仕事やバンドや仲間や昔の彼女のことまでも話ました。
今思えばどうしてこんなに話をしたのか不思議なくらいです。
部屋にはあいつの入れてくれた美味しいコーヒーのいい香りがずっとしていました。
帰る時はメンバーとしていつものように玄関先で握手を交わしました。あいつは少しはにかんでいました。
それがあいつの顔を見た最後です。
仲間やお客さんたちの気持ちがたくさん届きました。
本当に支えてもらっています。
ありがとう。
みなさん。
僕らは唄います。
ライブをします。
追悼なんて辛気臭い言葉は僕は嫌いです。
だからフェスティバルがいいです。
でも僕らはまだ唄えません。
今のままでは僕らが心底楽しめないからです。
ベンベナッツならばいつだって楽しいライブがしたい。
お客さんみんなが笑顔になるライブがしたい。
悲しみや意地みたいなものはバックステージに置いておくもの。
それが僕らのスタンスなんです。
だからもう少し待っていてもらえませんか。
あまり待たせるつもりはないけれど
どうかもう少し待っていて下さい。
勝手でごめんなさい。
でも待っていて欲しい。
ライブハウスで再会できたら俺たちの唄であいつと一緒に楽しもうぜ。
これが僕らが今想っていることです。
長々と読んでくれてありがとう。
僕らのあいつへの想いはみなさんと一緒にある。
そうやろ。
またライブハウスで会う時まで。
ベンベナッツ Vo. 大作